パテント解説 No.6 特許権と実用新案権の相違について

 今回は、特許権と実用新案権の相違についてご説明させていただきます。



いわゆるアイデア〔技術的思想〕の創作をした場合、特許権又は実用新案権を取得するために、特許出願又は実用新案登録出願を、
特許庁に対してすることができます。すなわち、取得したい権利に応じた出願をする必要があります。

 特許権と実用新案権の主な相違は、次のとおりです。



1.            権利の存続期間

 特許権の存続期間は、特許出願の日から20年です(特許法第67条)。

 実用新案権の存続期間は、実用新案登録出願の日から10年です(実用新案法第15条)。




2.            権利行使の際の警告の必要性

 特許権は、設定登録後に第三者の侵害行為があれば、(警告なしで)差止請求等の告訴を直ちにすることができます(特許法第100条等)。

 実用新案権は、設定登録後であっても、あらかじめ特許庁に技術評価書を求め、侵害者に技術評価書を提示した後でなければ、
権利行使をすることができません(実用新案法第29条の2)。



3.            実体審査の有無

 特許権を取得するためには、出願後、3年以内に審査請求をして、出願内容を特許庁の審査官に審査してもらいます(特許法第47条)。
そして、審査の結果、特許査定がされたものにつき登録料を納付すると、特許権が設定登録され、特許権が発生します(特許法第66条)。

 実用新案権を取得するためには、出願時に、第1年から第3年分の登録料を納付します(実用新案法第32条第1項)。実体的審査はありません。
すなわち、基礎的要件(実用新案法第6条の2)を満たす全ての実用新案登録出願について、実用新案権の設定登録がされます(実用新案法第14条第1項、第2項)。



4.            登録までに要する期間

 特許権の場合、審査請求から約2年かかります。なお、近年、審査に要する期間は短くなっています。

 実用新案登録出願の場合、出願日から約2か月かかります。



 当所では、一般に、特許出願をお薦めしております。ただし、日用品・被服等のライフサイクルが短いもの等につきましては、
実用新案登録出願をお薦めする場合もあります。お気軽に、ご相談ください。