特許出願の分割とは、二以上の発明を包含する特許出願の一部を一または二以上の新たな特許出願とすることを言います。
特許出願の分割が所定の条件を満たす場合、新たな特許出願は新規性等の判断に於いて、もとの出願の時にしたものとみなされます。
すなわち、新規性等の判断の際、出願日が遡及して有利に扱われます。
上記所定の条件とは、次のような条件です。
1.もとの明細書と図面に記載された発明であること。
2.新たな特許出願が、もとの特許出願の一部であること。すなわち、もとの特許出願の全部について分割出願をすることはできません。
3.新たな特許出願を次のいずれかの時期に行なうこと(特許法第44条第1項)。
@願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面について補正をすることができる時又は期間(1号)。
A特許をすべき旨の査定(前置審査等での査定を除く)の謄本の送達があった日から30日以内(2号)。
B拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3月以内(3号)。
たとえば、次のような場合に特許出願の分割を行なうことが有効です。
1.発明の単一性の要件を満たさない旨の拒絶理由通知を受けた場合。
分割によって、発明の単一性の要件を満たすようにすることができます。
2.一部の請求項のみについて拒絶理由が通知され、かつ、拒絶理由がされていない請求項について早期権利化を図りたい場合。
拒絶理由が通知された請求項については、別途、意見書、手続補正書を提出して権利化を図ることができます。
3.一部の請求項についての権利のみを他人に譲渡したい場合。
分割によって、上記一部の請求項とその他の請求項を別の出願として、それぞれについて権利化を図ることができます。
4.拒絶査定後に、拒絶査定不服審判を請求することなく特許出願の分割を行ないたい場合。
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